こんにちは。
今回の記事では、医学部卒業後の進路について大まかにご紹介します!
コラム的な要素が強い内容になると思うので気を楽にして是非読んでみてください!
研修医の2年間 ~ 希望の研修病院での研修!
卒業後は全員もれなく「初期研修医」として研修先の病院で研修をします!
研修の仕方には大きく分けて2パターンあって
①基幹型プログラム
同じ病院で(自分の出身大学の大学附属病院も含む)2年間研修をする
ただ、現状は大学附属病院で2年間とも研修する人はかなりの少数派です。
②基幹協力型プログラム
自分の出身大学の大学附属病院に1年、それ以外の病院で1年の合計2年間研修する。
大学によってどのパターンが人気なのか様々だと思いますが、おそらく大学附属病院以外で2年間研修する人が半分以上を占めるのではないでしょうか?
やはりほぼ丸々2年間にわたって医学生の時に大学附属病院での病院実習に取り組むので気分の一新という意味合いも含めて外の病院に出て研修する人が多いのでしょう。
この2年間は医師として右も左も分からない状態から少しずつステップアップを重ねていく段階です。時には先輩医師から厳しいご指導を受けたり、患者さんと向き合う中で歯がゆい思いをすることもあるでしょう。
大変な中なんとか食らいついてどんなことにも意欲的に臨んで学ぶ必要が大切です。
ここで楽をしようとする人と、ガツガツ熱心に色々なことを吸収しようとする人では3年目からまるで仕事の出来が違うようです。
もちろん、自分の体調面やメンタル面も大事にするべきではありますが、初期研修の2年間ほど先輩医師から丁寧なご指導を受ける機会はないと思うので積極的な姿勢で2年間の研修医生活を過ごしましょう!
後期研修医 ~ 専門医制度って?
初期研修の2年間が終わると多くの医師は自分がなりたい診療科に属することになります。初期研修医を終えた次の段階が「後期研修医」です!
「後期研修医」というのは正式に診療科を名乗るために必要な「専門医」になるまでの中堅の研修医といったイメージです!
具体的には、「救急医」を名乗るためには「救急医の専門資格」が必要になる、ということです。
この専門資格をとるまでのプロセスを規定しているのが「専門医制度」ということになります。「専門医」という資格は、いわばその診療科の医師としての技量を保証する証と言えます。
そのためほとんど全ての医師が、一人前の医師としてキャリアを積むために何かしらの診療科の専門医資格を取得するよう数々の症例を経験していきます。
だいたい研修医の2年間が終わってから3~4年かけて専門医試験を受けるための症例数を確保するべく色々な病院で経験を積みに行ったり、あるいは大学病院のような専門的な症例が集まる医療施設で働いたりと忙しく動きます。
そしてようやくその診療科の医師として正式な第一歩を歩みだせることになるのです。しかし、診療科によってはさらに資格の上乗せで「サブスペシャリティ」を選択していく場合もあります。
「サブスペシャリティ」とはその診療科の中でも更に専門分野を極めていった医師が取得で来るかなり専門性の高い資格です。
例えば、「消化器外科」という外科の診療科を一つとってみても、サブスペシャリティには「上部消化管」「肝臓・胆嚢・膵臓」「下部消化管」のように専門分野によって細分化されています。ザックリ言って「プロ中のプロ」というニュアンスです。
そこまでの段階に行くには医学部を卒業してから少なくとも10年、もしくはそれ以上の長い時間をかけて莫大な数の患者さんを診察・治療し、自分のスキルを突き詰めていった先でようやく到達できるのです。
よく言われることですが「本当に一人前の医師を育てるには少なくとも10年はかかる」とは、この事実で裏付けられるでしょう!
医学部を卒業して研修医としての2年間を終えた後にも果てしない医師としての可能性があるということですね!!!
そして地域を支える医師に
~ 地域の医療を支える存在に
晴れて専門医を取得し、サブスペシャリティまで取得したら本当の意味で一人前の医師に近づいたということになるでしょう。
その後は自分が勤務している病院に勤務し続けるのか、あるいは自分が所属している大学の診療科の人事に従って色々な場所に勤務するのか、人それぞれでしょう。
よく「地域医療」という言葉を耳にしますが、勘違いしている人が多いのが「地域医療=へき地医療」と考えている人です。
もちろん、人口が少ない「地域」もありますが、人口が集中する都市部も当然「地域」に含まれるのです。「地域医療」とは、自分が1人の医師として働く「地域」を医療者として支えていくことであり、医師はもちろん多職種の医療従事者が協力してその「地域全体」の医療に貢献していくことです。
大きな病院に身を置いて専門性の高い疾患の治療に心血を注ぎたいと考える医師もいれば、人口が少ない小規模の市町村でその地域に合わせた医療を提供したいと考える医師、自分で開業をして自分の手で患者さんを集め治療したいと考える医師、本当に様々です。
キャリアを積んでいく中で色々と考え方が変わっていくと思うので、それは実際に働き始めたら経験することになるのでしょう!
参考リンク
【2020年】医学部Webオープンキャンパス|リンク集