こんにちは。
梅雨のうっとうしい時期が続きますが皆さん頑張ってますか?今回の記事では、医学部3年生の学生生活にフォーカスしてご紹介します!
医学部3年生になると、基本的にほぼ全ての講義や実習が臨床医学に則した内容になります。それに伴って試験の難易度も更に一段階上がる印象がありますね、、、、(笑)しかし、その分自分が着実に医師になるための取り組みをしていると実感できるので、膨大なタスクをこなしつつも充実感を得ながら勉強できますよ!!
全体のどの学部でも同じだと思いますが、大学1年生は何もかもが新鮮で気づいたらあっという間に1年が過ぎてしまった! と感じる学生が多いでしょう。
1. 講義編 ~ 「病気」のことを掘り下げる!!
医学部3年生では、様々な診療科の疾患について掘り下げていく「臨床医学」を勉強していきます。
「疾患を掘り下げていく」とは、各疾患について
・何が原因でどのようなメカニズムで発症するのか
・診断に必要な検査や所見は?
・有効な治療法は?
といった臨床現場で実際に必要になる知識を身に付けるということですね!ここにくるとようやく「ザ・医師」といった内容の知識をひたすら勉強して吸収していきます。ここでビックリするのが科目数の多さ、、、、、(笑)
医学部2年生の頃は例えば「解剖学」や「組織学」といった1教科あたりのウエイトが重い科目がパラパラとある感じですが、医学部3年生はまさに「数の暴力」です(笑)
皆さんは病院に行った時診療科の数を意識したことはあるでしょうか?人によっては当たり前の話かもしれませんが、病院に開設されている診療科はざっくり内科・外科なんて分け方はされてないと思います。
内科の中でも「〇〇内科」、外科の中でも「△△外科」というように各診療科に細分化されています。それぞれの診療科にその分野のプロ「専門医」がいて患者さんの診療にあたるんですね。で、その細分化された診療科一つ一つについて腰を据えてじっくり勉強するのが医学部3年~4年の約1年半強の期間なんですね(笑)
前置きが長くなってしまいましたが、実際のところどれだけの科目を勉強するのかご紹介します。
・消化器内科/外科
・循環器内科/外科(心臓外科)
・呼吸器内科/外科
・神経内科
・脳神経外科
・精神科
・代謝内分泌
・腎臓内科
・血液内科
・腫瘍内科
・泌尿器外科
・耳鼻咽喉科
・眼科
・皮膚科
・整形外科
・形成外科
・小児科
・産婦人科
・救急科
・麻酔科
・放射線治療科
・放射線診断科
といった感じですが、どうでしょうか、、、?(笑)
これに加えて
・臨床疫学
・公衆衛生学
といった実臨床というよりは行政寄り?の医療知識についても勉強します。私が前置きで「数の暴力」と表現したことをお分かりいただけたかと思います、、、、、、、(笑)
ただ、これらの教科の隅々までを徹底的に叩き込むというよりかは、各診療科において「この疾患については研修医になる時点でしっかり身に付けておくべき」という疾患がいくつかあるので、それらの疾患について掘り下げて勉強します。
各診療科の重箱の隅をつついたような「専門医レベル」の疾患については、基本的に研修医が終わって「実際に自分が専攻する診療科」が決まってからその診療科に絞って勉強していく感じになりますので、ご安心を。
2. 実習編 ~ 初の課外実習!?
医学部3年生になると地域包括実習という課外実習が始まります。大学によって異なるのかもしれませんが、基本的に多くの大学で導入されている医学部教育のプログラムの一環で、附属の大学病院以外の市中病院あるいは地方病院で数日間実習をさせていただく機会があります。
医学部4年生の後半から始まる実習でお世話になるのは自分が通う大学の附属病院になります。大学病院では主に市中病院や地方の病院では十分な対応ができない疾患の患者さんが集まる傾向があるので、珍しい症例に出会うことも多いです。
一方で、医学部3年生に実習させていただける市中病院や地方病院では、大学病院で出会うような珍しい疾患に出会う機会は少ないものの、罹患する患者さんの数が圧倒的に多いいわゆるcommon diseaseにたくさん出会えます。
また、慢性疾患(具体的に例を挙げると、末期腎不全の透析患者や糖尿病患者、心不全の管理など)のため長期的な管理をしながら病気と一緒に生きていくことが必要になった患者さん、病院へかかることが難しい高齢者のための訪問診療など、より深くその地域に根差した医療を目にすることができます。
私たちは学生のうちは基本的に大学での講義、実習が圧倒的に多いため、このような機会を生かして大きな病院が密集する都市部から離れた地域の医療に関する見識を深めることになります!
病院スタッフの方々はもちろんですが、患者さんたちも非常にアットホームな雰囲気の方々ばかりで、とても楽しく有意義な実習になりますよ!
3. 医学部3年次の過ごし方のコツ!!
勉強編
冒頭の章でも紹介しましたが、医学部3年生になるとかなりの科目数を勉強することになります。一度のテストで出題される科目数も当然多くなります。そこで陥りがちなのがやる気が空回りしてあれもこれも詰め込もうとして失敗してしまうケースです。
そうならないために必要なことが
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テスト対策は講義のレジュメ中心に
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周りの同級生と足並みを揃える
の2点になります。
①についてですが、膨大な数の科目とそれぞれの科目の重さはまともに詰め込み勉強しようとすると確実にオーバーワークになってしまいます。講義で配られるレジュメは、多くの場合その分野専門の先生が学生向けに「ここだけはCBTでも国家試験でも必要になるから覚えて!!」という箇所に絞ってまとめてくれています。
その分野の疾患を理解しながら勉強するうえでも、あらかじめ大切な箇所に絞られていればオーバーワークにならずに済みますし、もっと詳しく知りたいと思えば自主的に本やインターネットなどで深堀すればいいわけですからレジュメを有効活用しない手はないですね!!
②については、医学部あるある?かもしれませんが、部活をはじめとして歴代の先輩方が試験問題の再現を作ってくれていることが多いと思うので、それを同級生と共有して正確な解答を作り上げることがコツです!同級生と教えあいながら解答づくりをすることで、学習効率が飛躍的に上昇しますし、何より「自分だけがあれやこれをやっていない、、、」もしくは「明らかにオーバーワークになっている、、、、、」なんて事態に陥るのを防げますから。
医学部2年生まででテストに苦労してきた人はもちろん、テストを難なく乗り越えてきた人たちも、自分の勉強スタイルに固執しすぎないように一度見直してみるのが良いかもしれませんね!!
部活編
やはり医学部とはいえ学生生活から切っても切れない大切な要素が部活。
6年間の学生生活の中で一番部活に打ち込めるのは医学部3年生かもしれません。
先に控える医学部4年生ではCBT、医学部5年生では実習三昧、医学部6年ではマッチング、卒業試験、国家試験など多忙を極めるため引退、、、、、
ちょうど3年生の夏や秋の大きな大会を機に主将をはじめとした部活内での重役ポジションに任命されることが多いかと。部活で果たす役割が大きくなる分苦労はしますが、その分良い経験ができると思います!
勉強やバイトとの両立は結構大変かもしれませんが、将来医師として働くようになってからも部活で作った縦や横のつながりは自分にとっての財産になりますし、自分の好きなスポーツや活動にじっくり時間をかけられるのが大学生の特権なので、悔いの残らないように取り組むといいと思います!!
以上医学部3年生のことをお伝えしました。次回はいよいよ第一の関門ともいえるCBT試験が控える4年生の紹介です。勉強の合間にでもぜひ読んでください!