令和3年度(2021年度)の共通テスト延期の提言による影響は?
2020年5月28日に国民民主党「9月入学」ワーキングチームが、令和3年(2021年)1月16日(土曜日)と17日(日曜日)に実施予定の共通テストを1か月程度後ろ倒しにすることを政府に求めました。
また自民党秋季入学制度検討ワーキングチームは令和3年の9月入学は課題が多く困難との提言を政府に提出しましたが、6月1日に共通テストを2週間から1か月後ろ倒しにすることを政府に提言しました。今後政府内において最近議論に上がっている5月入学、6月入学も含めて検討されることになります。
コロナウイルスの感染者数は減ってきてはいますが、第2波の恐れや各地で散発しているクラスターによる学校ごとの休校などの事例を見ると共通テストの後ろ倒しは現実的になってきています。文部科学省からは、ホームページにおいて「総合選抜(現行AO入試)」の出願時期を現行の8月から9月以降に、現行では設定のない合格発表時期を11月以降にすることが発表されています。
共通テストの後ろ倒しによる私立医学部入試への影響
共通テストが繰り下げられた場合、私立医学部一般入試はどうなるでしょうか。
2週間後ろ倒しになった場合、共通テストは1月30日(土曜日)31日(日曜日)となり、一般入試の日程とほぼぶつかりますので私立医学部は同程度の繰り下げが予想されます。
1か月の後倒しであれば、2月13日(土曜日)14日(日曜日)となりますので、私立医学部の一般入試前期は例年通り1月下旬から2月上旬での実施が可能ではあります。しかしながら例年の私立医学部の日程を見ると前期試験の2次試験に共通テストの日程が重なる大学も出てきます。
例年よりも一般入試の前期試験が短い期間に詰まってしまい試験日が重なることになります。2次試験も同様となりますので受験校選定に関しては慎重になるでしょう。
共通テストが繰り下げられた影響は「共通テスト利用(現行センター利用)」にも表れます。今まではセンター試験利用の個別試験は一般入試の2次試験と同日もしくはすぐ後に実施されていましたので、「共通テスト利用」はどちらにしても繰り下げて実施されることになります。
一般試験の後期試験に関しては、実施日程が前期試験と重なる可能性があるので、実施は難しくなることが考えられます。現在議論が始まった5月入学、6月入学になった場合は後期試験は実施可能です。
現時点でほとんどが不確定な今年の入試ですが、どのような形になっても対応できるようにしっかりとした準備を心がけてください。
コロナウィルスの影響により2021年度の入試は大幅な変更が予想されます。
医学部入試に関する情報は公式Twitterに随時アップしています。