2021年度私立医学部一般選抜要項について

2021年度私立医学部一般選抜要項について

2020年6月19日に文部科学省から、教育委員長、大学長などに向けて「令和3年度大学入学者選抜実施状況」の通知がありました。2021年度入試は「高大接続改革」の掛け声のもと、共通テストを含めて内容や入試の呼称の変更、民間試験の導入など変革の年でもあります。

 

それに加えて新型コロナウィルスの影響での変更も余儀なくされています。ニュース等で報道されていましたが、改めて「私立大学医学部の一般選抜」がどうなるのか、またどうなる「可能性」があるのかを改めて見ていきます。

2021年度私立大学一般選抜日程

入試日程に関しては以下のようになっています。

入学願書受付:試験期間に応じて定める。

試験期日:2021年度2月1日~3月25日

*私立医学部では例年センター入試後、1月下旬から実施されている

合格者の決定発表:2021年度3月31日まで

試験期日が、2018年度に通知された「入学者選抜実施要項の見直しに係る予告」通り、従来の2月1日から4月15日から変更されました。ただし「見直しに係る予告」で示した小論文、口頭試問などの評価方法に関しては、高校や受験者への影響、負担に配慮して2月1日より前から実施することができるとしています。

文部科学省「平成33年度大学入学者選抜実施要項の見直しに係る予告の改正について」(平成30年10月22日通知)

また新型コロナウィルスの試験実施時期の拡大状況によっては、試験期日を改めて検討しなおすことと、秋以降拡大して高校の臨時休校が広がり、高等学校の卒業及び大学入学時期が4月以降になった場合にはそれに応じて試験期間等も見直すとしています。

個別学力検査について

「見直しに係る予告」では新しい学力観「学力の3要素」である

① 知識・技能

② 思考力・判断力・表現力

③ 主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度

を学力検査に際して多面的、総合的に評価することとしていましたが、2021年度の実施要項では特に②(思考力・判断力・表現力)の判断ができるよう入試問題を作成することを求めています。従来の試験では、①(知識・技能)中心で記述式がない場合もあったことから、②が判断できるように、マーク方式や選択問題などの客観式と記述式を組み合わせて工夫しての作問が求められています。

また③の評価では学部の特性を考慮して、小論文や面接、集団討論を導入するとしています。

1点刻みで合否を判断する偏差値偏重の入試制度が、社会の求める人物像に合わなくなってきていることから②、③を重視した入試制度に改める動きとなっています。詳しい理論的バックボーンは下のリンクを参照して下さい。

医学部受験にも役立つ情報!2021年(2020年度)以降の共通テストを学習指導用要項の「ブルームのタキソノミー」から予想しみる

Column~医学部受験生の国語対策!!

出題範囲へのコロナウィルスの影響について

共通テストに関して休校期間が長引いた場合の措置として「科目数を減らす」ことが公表されました。また5月14日の文部科学省の大学長への通知においても、学校推薦型選抜と総合型選抜の科目数に関する言及がありました。一方個別学力検査に関しては、科目数に関しては触れられていません。

その代わりに以下の2点の対応が示されました。

①高校3年生で履修することが多い、数Ⅲ、物理、化学、生物の試験において解答する問題を選択できるように配慮する。

②教科書において「発展的な学習内容」として記載されている内容から出題しない、あるいは出題する場合でも設問中に補足事項等を記載する。

以上、私立医学部入試の一般選抜を見すえた実施要項のまとめでした。

今後大きく変わることも予想されるため志望大学のホームページを見るようにして下さい。

 

 

参考リンク

医学部受験情報プレメディ

2021年度医学部受験情報

医学部傾向と対策

医学部受験情報サイト

2021年度各国立大学医学部入試ページへのリンク

2021年度各私立大学医学部入試ページへのリンク

@pmdfukuoka

医学部入試情報カテゴリの最新記事