医学部受験と災害医療

医学部受験と災害医療

日本では地震や台風などの災害が頻発します。東日本大震災や九州豪雨など、大規模災害が発生した際は、医療機関も打撃を受けやすいです。医学部受験生としては、災害時には自らの安全確保に加えて、被災地での医療提供などについても興味を持っていく必要があります。そこで、医学部受験について、災害を機に改めて考えてみましょう。

近年災害の多い日本では災害時の医療提供も大切

災害時には、負傷者が多数発生する可能性があります。医療機関自身も被災した状態の中で医療を提供する必要があり、負担は大きいです。停電や道路網の寸断などインフラにも被害が及べば、通常の医療行為が実施できないこともあり得ます。医師や看護師が十分に集まらなかったり、患者が集中したりして、1人の医師が担う役割も広がります。

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災害医療について(厚生労働省)

こうした中でも可能な範囲で医療をスムーズに提供することで、被災者の症状悪化や死亡を最小限に抑えることができます。医師の役割は病気の治療というイメージが強い受験生が多いと思いますが、医師は災害時にも大切な役割を果たす存在です。また、医師として幅広いスキルを持っておくことで、災害時の不便な環境下でも人々を助ける医療行為を提供しやすくなります。医学部のアドミッションポリシー等に記載されることも多い、医学部入学後はもちろん、医師になってからも学びを大切にする意欲の大切さが窺えると言えるでしょう。

災害報道を見て目指す医師像を考えてみる

災害報道を見ると、死傷者数を含めた被害が詳細に伝えられるケースが多いです。こうした報道を見ることで、医療のニーズが高いことをしっかり認識してみてください。平時以外の医師の働きに興味を持つことで、目指すべき医師像を複数描きやすくなります。様々な場面で人々の命を救える医師の存在を再認識し、医学部受験へのモチベーションアップに繋げてみましょう。

医師が活動するのは、病院・診療所だけではありません。災害時には、避難所等で衛生環境が悪化する場合があります。こうした問題の解決に貢献するなど、医師は病院以外の場でも活躍する余地があると知っておいてください。特に、漠然と医学部を志望している受験生は、志望動機を固めていく上で、医師の様々な活躍場面を知ることが大切です。

災害医療は地域医療に関心を持つきっかけにも

災害時に医学部受験について考えてみると、地域医療への従事にも興味が出てくるかもしれません。都市部出身の受験生などは、地元地域での医療体制が充実しており、地域医療の重要性を肌で感じにくいのではないでしょうか。そのため、地域枠入試において、卒業後に地域医療従事が義務付けられている医学部は避けているかもしれません。

災害時には、山間部など過疎化が深刻化しやすい地域で被害が大きくなる傾向があります。また、地域に1つしかない医療機関が被災するなどして、身近な医療が長期にわたって提供できなくなるケースも発生します。災害が発生すると医療の脆弱さが浮き彫りになりやすいため、地域医療の重要性を認識するきっかけにしてみましょう。

地域医療に一定の興味を持つことができれば、地域枠入試を利用することで医学部合格の可能性を広げることも可能です。一定期間の地方・僻地医療従事を義務付けられている場合も、苦痛と感じず、自らのキャリア拡大につながる期間と考えることもできるでしょう。地域の人々から強く必要とされる医師になることで、義務期間を終えてからも地域医療への従事を続けたくなるかもしれません。

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深刻化する地域の医師不足~解消に向けた地域の取り組みは?<青森県・山形県の場合>

まとめ

・災害時は医療ニーズが高まる

・災害報道を見て医師の役割の大きさを再認識しよう

・地域医療や地域枠入試に関心を持つきっかけになることも

 

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